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不動産の相続登記(名義変更)のやり方、必要書類や費用【税理士監修】

相続税

税務の取扱に関する監修

マックス総合税理士法人

目次

不動産を相続することになった場合に必要となるのが、相続登記の手続きです。
そこでこの記事では、不動産の相続登記(名義変更)のやり方や必要書類、かかる費用について解説します。

1. 不動産の相続登記とは

不動産の相続登記とは、不動産を相続する際に必要な名義変更手続きのことです。相続登記の手続きにより、相続によって不動産の所有者の名義が被相続人から相続人へと変わります。

不動産の相続登記は、現状、いつまでに必ず登記手続きをしなければならないという義務はなく、相続後の名義変更をしなくても罰則はありません。そのため、義務や罰則がないことで相続登記が行われずに放置される不動産も多く、その点が問題視されていました。
しかし、2021年2月に「民法・不動産登記法(所有者不明土地関係)の改正等に関する要綱案」が決定されたことにより、今後不動産の相続登記は義務化される可能性が高くなっています。そのため、不動産の相続登記は相続発生後、速やかに行うのが望ましいでしょう。(2021年4月21日に可決成立)

2. 不動産の相続登記(名義変更)のやり方

不動産の相続登記(名義変更)は、基本のやり方さえ理解しておけば自分で行うことも可能です。ここでは、不動産の相続登記のやり方として、まず知っておきたい基本的なことを紹介していきます。

2-1. 相続登記の前に確認すべきこと

不動産の相続では、まずは誰にどんな割合で相続するのかを決める遺産分割手続きを行う必要があります。
不動産を遺産分割する方法としては、「法定相続分のとおりに相続する」「遺言に従って相続する」「遺産分割協議を行う」などがありますが、どんな方法で遺産分割が行われたかによって、相続登記のやり方や必要書類が変わるため注意しておきましょう。

2-2. 相続登記に必要な書類

不動産の相続登記に必要な書類について、遺産分割方法別に紹介します。

法定相続分のとおりに相続する場合

法定相続分のとおりに不動産を相続する場合に必要な書類は、以下のとおりです。

  • 登記申請書(法務局のホームページからダウンロード)
  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本・除籍謄本等
  • 相続人の現在の戸籍謄本
  • 相続人全員の住民票
  • 固定資産評価証明書
  • 登録免許税(収入印紙)
  • 委任状(代理人が申請する場合)

相続人が複数いる場合、そのうち一人が代表で相続登記の手続きを行うケースがありますが、その場合も委任状が必要です。また、相続登記では、土地・建物の登記済証(または登記識別情報)の添付は原則必要ありません。

遺言に従って相続する場合

遺言に従って不動産を相続する場合に必要な書類は、以下のとおりです。

  • 登記申請書(法務局のホームページからダウンロード)
  • 被相続人の戸籍謄本(除籍謄本)(死亡の記載があるもの)
  • 被相続人の住民票(除票)
  • 遺言により不動産を取得する相続人の住民票
  • 遺言書(原本)
  • 固定資産評価証明書
  • 登録免許税(収入印紙)
  • 委任状(代理人が申請する場合)

遺言書に従って相続する場合、相続登記の際に遺言書の原本提出が必要です。

遺産分割協議によって相続する場合

遺産分割協議によって不動産を相続する場合に必要な書類は、以下のとおりです。

  • 登記申請書(法務局のホームページからダウンロード)
  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本・除籍謄本等
  • 相続人の現在の戸籍謄本
  • 相続人全員の住民票
  • 遺産分割協議書(原本)
  • 相続人全員の印鑑証明書
  • 固定資産評価証明書
  • 登録免許税(収入印紙)
  • 委任状(代理人が申請する場合)

遺産分割協議書には、相続人全員の署名、実印の押印が必要です。原本の提出が必須ですが、登記手続き完了後に返却してもらえます。

2-3. 相続登記にかかる費用

不動産の相続登記にかかる費用は、原則「登録免許税(固定資産税評価額×0.4%)」です(免税措置有り)。例えば、固定資産税評価額が3,000万円の不動産を相続する場合は、12万円の登録免許税がかかることになります。

2-4. 相続登記の期限

相続登記の期限については、現状、いつまでに行わなければならないという明確な定めはありません。しかし、前述のとおり2024年を目途に不動産の相続登記が義務化される可能性が高く、その場合は「不動産の相続を知った日から3年以内」の相続登記が義務づけられる予定のため、注意しておきましょう。

3. 不動産の相続登記をしないとどうなる?

現状、不動産の相続登記に関して義務や罰則はありません。しかし、不動産の相続登記をせずに放置してしまうことで以下のようなデメリットがあります。

3-1. 相続した不動産を売却できない

相続登記をしない場合、相続した不動産を売却したいと思っても、すぐに売却することができません。なぜなら、不動産の売却は登記上の名義人本人でなれければ行うことができないからです。
また、相続した不動産を担保に融資を受けたいという場合も同様に、不動産の所有者が変わっていなければ担保にすることはできません。

3-2. 相続した不動産の増改築や賃貸ができない

相続した不動産の相続登記をしないと、売却だけでなく増改築をしたり、第三者に貸したりすることもできません。また、すでに賃貸している収益不動産を相続した場合も、相続登記をしないと賃料を受け取れない可能性があるため注意が必要です。

3-3. 差し押さえなどのリスクがある

遺言や遺産分割協議によって不動産を相続した場合、法定相続分を超える部分の権利については、登記をしなければ第三者に対抗することができないと民法で定められています。そのため、例えば共同相続人に借金があった場合、相続登記をしていなければ、法定相続分を超える部分についての権利を主張することが難しくなり、第三者から差し押さえられてしまう可能性があるということです。
相続登記に期限はありませんが、相続によって取得した不動産の権利を保全するためにも、速やかな手続きをおすすめします。

4. 不動産の相続登記を専門家に依頼する場合

不動産の相続登記はご自身でもできますが、司法書士などの専門家に依頼することも可能です。司法書士に依頼する場合5万円~8万円程度の費用がかかりますが、複雑な相続登記の書類作成を任せることができるため、スムーズに相続登記を完了させることができるでしょう。
また、長い間放置してしまって相続関係が複雑になってしまった場合や、親族間でのトラブルに発展してしまったという場合は、弁護士に依頼することも可能です。

5. 最後に

不動産の相続登記は、現状、義務や罰則があるものではありませんが、相続登記(名義変更)の手続きをしないで放置してしまうと、さまざまなデメリットがあり、親族間でのトラブルに発展する可能性もあります。また、不動産の相続は現物を分けにくいという特徴があるため、登記より前の遺産分割協議の段階で揉めることも珍しくありません。

不動産の相続を予定している場合は、不動産の相続における遺産分割トラブルを回避し、スムーズに相続登記の手続きを進めるためにも、あらかじめ不動産小口化商品などの分けやすい財産に置き換えることを検討してみてはいかがでしょうか。

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  • 本記事に記載された情報は、掲載日時点のものです。掲載されている情報は、予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
  • 本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、資産運用・投資・税制等について期待した効果が得られるかについては、各記事の分野の専門家にお問い合わせください。弊社では、何ら責任を負うものではありません。

税務の取扱に関する監修

マックス総合税理士法人マックスソウゴウゼイリシホウジン

プロフィール
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渋谷本社、自由が丘オフィスを拠点に、東京都心及び、城南地区の地主や資産家に対し、『民事信託も活用した相続・相続対策、不動産の売買や贈与時の節税』といった資産税コンサルティングを手がける。
毎週末、不動産に関する税務相談会も行っており、ただの税務理論だけでなく、不動産の現場にも精通する知識と経験を備えている。
マックス総合税理士法人http://www.max-gtax.com/

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