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投資信託の相続はどうすればいい?手続きの流れや注意点【税理士監修】

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投資信託

税務の取扱に関する監修

マックス総合税理士法人

目次

投資信託を保有している方のなかには、投資信託も相続の対象になるのか、相続にはどんな手続きが必要になるのかが気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、投資信託の相続手続きについて詳しく解説します。

1. 投資信託は相続の対象になる

投資信託とは、複数の投資家から集めたお金を資産運用のプロが運用し、運用によって得た利益を投資額に応じて投資家に分配する金融商品のことです。投資信託の投資先には、株式、債券、不動産などがあります。
投資信託は、その受益権(投資信託の運用によって得た収益などの利益を受け取る権利)に財産価値があるため、被相続人が投資信託による資産運用をしていた場合は、相続財産として遺産分割の対象となります。

2. 投資信託の相続税評価方法

投資信託の相続税評価は、相続開始時に解約請求または買取請求をした場合に支払いを受けることができる価額によって評価します。

2-1. 日々決算型の投資信託(MRF、MMF、中期国債ファンドなど)

MRFやMMF、中期国債ファンドなど日々決算型の投資信託の場合は、以下の計算式で相続税評価額を算出します。

1口当たりの基準価額×口数 + 再投資されていない未収分配金(A)- Aのうち源泉徴収されるべき所得税の額 - 信託財産留保額および解約手数料

信託財産留保額とは、投資信託を途中解約する際に支払う費用のことです。投資信託の目論見書などで留保割合を確認し、基準価額と掛けて算出します。
また、源泉徴収されるべき所得税の額とは、投資信託を解約して得た利益に対してかかる税金のことで、税率は20.315%となっています。

2-2. 2-1以外の投資信託

上記以外の投資信託の相続税評価額は以下の計算式で算出します。

相続開始時における1口あたりの基準価額×口数 - 相続開始時に解約請求等をした場合に源泉徴収されるべき所得税の額に相当する金額 - 信託財産留保額および解約手数料

このとき、例えば1万口あたりの基準価額が公表されている投資信託については、計算式内の「相続開始時における1口あたりの基準価額×口数」を、「口数を1万で割って求めた数」に置き換えて計算します。
また、相続開始時の基準価額がない場合には、相続開始前の基準価額のうち相続開始日に最も近い日の基準価額を用いて計算します。投資信託の価格は日々変化しますが、仮に投資信託の価格が相続開始後に下がったとしても、相続税評価額については相続開始時の基準価額で計算となります

3. 投資信託の相続手続きの流れ

ここからは、投資信託を相続する際に必要な手続きの流れをご説明します。

3-1. 証券会社に連絡

投資信託を相続する際は、証券会社での手続きが必要となります。
まずは、被相続人が亡くなったことを証券会社に連絡します。

3-2. 遺言書の有無を確認

投資信託は遺産分割の対象となるため、遺言書にそれぞれの相続人が相続すべき口数が具体的に書かれている場合は、原則として遺言書の内容に従って相続することになります。
また、投資信託の相続割合の決定を誰に任せるかが書かれている場合は、その人がそれぞれの相続人の相続割合を決めることになります。

3-3. 遺産分割協議をする

遺言書が無い場合や具体的な相続割合の指定が無い場合には、遺産分割協議により、被相続人の投資信託をどのように分けるのかを相続人同士で話し合って決めることになります。

3-4. 必要書類の準備と提出

投資信託の相続手続きを行うには、証券会社から送られてくる「相続手続依頼書」などの書類に必要情報を記載して提出します。その際、併せていくつかの書類を提出する必要があります。必要書類は証券会社によって異なりますが、一般的に求められる書類は以下のとおりです。

遺言書や遺産分割協議書がない場合

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本や除籍謄本
  • 相続人全員の関係が分かる戸籍謄本
  • 相続人全員の印鑑証明書 など

遺産分割協議書がある場合

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本や除籍謄本
  • 相続人全員の関係が分かる戸籍謄本
  • 相続人全員の印鑑証明書
  • 遺産分割協議書の写し など

遺言書がある場合

  • 遺言書の写し
  • 遺言検認済証明書
  • 遺言執行者選任審判書の写し(遺言執行者が選任されている場合)
  • 被相続人の死亡証明書や戸籍謄本(死亡の確認ができるもの)
  • 遺言執行者の印鑑証明書(遺言執行者が選任されていない場合は相続人全員の印鑑証明書) など

3-5. 証券口座の移管(名義変更)

証券会社に相続手続依頼書と必要書類を提出し、証券会社によって書類の確認が完了したら、被相続人の証券口座の移管手続きが行われます。
相続人口座を開設し、被相続人口座にある投資信託が相続人口座に移管されたら、相続人は売却手続きができるようになります。その後、被相続人口座は閉鎖されます。

3-6. 相続税の申告手続き

投資信託の受益権を含めた相続財産の総額が基礎控除額を超える場合には、相続税の申告手続きが必要です。また、配偶者控除を適用して相続税が0円になったとしても、相続税の申告手続きは必要となります。
相続税の申告手続きのやり方については、以下の記事をご覧ください。

4. 投資信託の相続における注意点

投資信託を相続する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。

4-1. 投資信託の価格は変動する

投資信託の相続で最も注意しておきたい点は、投資信託は価格が変動するということです。遺産分割協議の時点での投資信託の価格と相続手続きが完了した時点での投資信託の価格は同じではありません。そのため、予定していた金額を受け取ることができない相続人や予定していた以上の金額を受け取る相続人がでてくる可能性もあり、相続人間のトラブルに発展してしまうことがあります。
このようなトラブルを防ぐためには、投資信託を相続人全員で売却して手元に残ったお金を分割するか、いつの時点での価格で遺産分割を行うのかを協議書に記載しておくとよいでしょう。

4-2. 解約違約金がかかることも

投資信託によっては途中解約することで、解約違約金がかかる場合があります。
そのため、投資信託が相続人口座に移管された後で処分を検討している場合は、解約違約金の有無について事前に確認しておきましょう。

4-3. 売却益は課税対象となる

相続人が相続した投資信託を売却する場合、被相続人が投資信託を取得したときの価額よりも売却時の価額が高くなっている場合には、売却益が発生します
投資信託の売却益は課税対象となるため、20.315%の税金がかかります。

5. 最後に

今回は投資信託の相続について、手続きの流れや注意点を解説してきました。
投資信託の相続手続きにはさまざまな書類が必要なため、書類の準備に手間や時間がかかることが想定されます。また、投資信託には日々の値動きがあるため、相続手続き中や遺産分割協議中も常に価格は変動し、投資信託を途中解約すると違約金や税金など予定外の費用がかかるケースもあるため、予定していた金額を受け取れないなど思わぬ相続トラブルに発展する可能性もあるでしょう。

投資信託を保有されている方で複数人の相続人へスムーズな相続を行いたいとお考えの場合は、投資信託をいったん現金化し、別の金融商品に置き換えて相続することも検討してみてはいかがでしょうか。
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投資信託の相続にお悩みの方は、弊社の「Vシェア」の活用をぜひご検討ください。

  • 本記事に記載された情報は、掲載日時点のものです。掲載されている情報は、予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
  • 本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、資産運用・投資・税制等について期待した効果が得られるかについては、各記事の分野の専門家にお問い合わせください。弊社では、何ら責任を負うものではありません。
  • 期待どおりの税務上の効果が得られない可能性があります。
  • 評価額は物件により異なります。
  • 税制改正、その他税務的取り扱いの変更により効果が変動する場合があります。
  • 相続税の圧縮効果を含めた税務の取り扱いについては、個別具体的な事情に応じて適用が異なる可能性がありますので、税理士等の専門家にご相談ください。

税務の取扱に関する監修

マックス総合税理士法人マックスソウゴウゼイリシホウジン

プロフィール
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渋谷本社、自由が丘オフィスを拠点に、東京都心及び、城南地区の地主や資産家に対し、『民事信託も活用した相続・相続対策、不動産の売買や贈与時の節税』といった資産税コンサルティングを手がける。
毎週末、不動産に関する税務相談会も行っており、ただの税務理論だけでなく、不動産の現場にも精通する知識と経験を備えている。
マックス総合税理士法人http://www.max-gtax.com/

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