相続対策に不動産を活用!アパート経営やマンション購入…相続対策に効果的な方法とは【税理士監修】

相続・贈与 相続対策

目次

不動産の活用が相続対策になると注目されていますよね。しかし、なぜ不動産が相続対策につながるのでしょうか?ここでは、不動産を活用した相続対策について、実際どのような相続対策が行われているのかを解説していきます。

1. 不動産で相続対策できる理由とは?

不動産の活用が相続対策につながる理由は、「相続評価額」と「小規模宅地の特例」にあります。

1.1 不動産評価額とは

相続税は、その相続財産の評価額によって計算されます。相続対象となる財産の種類は様々ありますが、評価額の算出方法はすべて同じというわけではありません。

例えば現金の場合は、その総額がそのまま相続財産の評価額となりますが、不動産を相続する場合、実際の売買価格(実勢価格)と比較すると、評価額は下がる傾向にあります。

そのため、相続対象となる財産として現金を多く保有しているという場合は、現金を使って不動産を購入し、不動産を相続財産にすることで、相続税を大きく抑えられる可能性があるのです。

1-2. 小規模宅地等の特例とは

小規模宅地等の特例とは、被相続人が住宅または賃貸用や事業用として使用していた土地を相続する場合に、土地の面積によって相続税の課税対象となる評価額を5~8割減額できるという特例です。アパート、マンション経営の場合、土地の面積が200㎡(居住用、事業用の小規模宅地の特例を受ける場合は別途限度面積計算)までであれば、貸付事業用宅地として小規模宅地等の特例が活用できるため、土地の評価額を5割減額することが可能です。

なお小規模宅地の特例について、2018年4月1日以後に発生した相続より、相続開始前3年以内に貸付事業の用に供された宅地等が小規模宅地特例の対象から除外されることになりました。

※ただし、次に掲げる宅地等は除外対象となりません。

  1. 同日前から貸付事業の用に供されている宅地等
  2. 相続開始前3年を超えて事業的規模で貸付事業を行っている者が当該貸付事業の用に供している宅地等

2. 不動産で相続対策!実際に行われている方法

現金よりも不動産の方が相続対策になることが分かっても、実際どんな不動産を購入すればいいのかわからず、そのままにしてしまっているという方もいらっしゃるかもしれません。また、現在所有する不動産を相続する際に、できるだけ税金負担を減らし、トラブルなくスムーズに相続したいとお考えの方も少なくないですよね。
ここからは、不動産に絡んだ相続対策として実際に行われている具体的な方法について、ご紹介していきましょう。

2-1. 都心タワーマンションを購入する

相続する予定の現金でタワーマンションの高層階を購入し、不動産として相続するというのは、実際によく行われている不動産活用の相続対策です。

タワーマンションの販売価格を見ると、高層階と下層階では価格に大きな差があります。日当たりがよい、眺めがよいなどの理由から、タワーマンションでは高層階の人気が高い傾向がありますので、高層階と下層階では自然と販売価格に差がつくのです。しかし、タワーマンションの相続税評価額を計算してみると、実は高層階も下層階も、相続税評価額はそれほど変わりません。そのため、タワーマンションの高層階を購入して相続することで、実際の実勢価格と相続税評価額に大きな差がうまれ、それが相続税の節税につながるというわけです。

また、都心や駅に近い場所など、人気エリアにあるタワーマンションは売買がしやすいといったメリットもあります。相続対策として新たに不動産を購入されるなら、都心や駅に近い場所など、人気エリアにあるタワーマンションの高層階を選ぶとよいでしょう。
ただし、その評価額につき裁決で否認された事例もあります。相続直前に購入し、相続後すぐに売却したケースにおいて、その相続税評価額が著しく不適当と判断され、財産評価基本通達6項が適用されました。相続税の節税だけを目的とした不動産の購入については、今後も国税の厳しい目が光る傾向にありますのでご注意ください。

財産評価基本通達6項
この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、
国税庁長官の指示を受けて評価する。

2-2. アパート・マンションを建設して賃貸経営

相続する予定の現金がかなり沢山あるという場合、中にはアパートやマンションを建設して賃貸経営するという方もいらっしゃいます。アパートやマンションの経営は、不動産を活用した相続対策になる以外にも、賃料収入が得られるというメリットがあります。

また、ある程度現金はあるけれども、アパートやマンションを建設するには足りないといった場合には、金融機関からの借入を行っても問題ありません。金融機関からの借入は、相続時にマイナスの財産として控除することができます。アパートやマンションを建設して賃貸する場合、その土地に設定された借地権割合・借家権割合によって、相続財産としての評価額が減額されます。また、小規模住宅地等の特例を適用すれば、現金を相続する場合よりも大幅に相続税を下げる効果が期待できるでしょう。

ただし、アパートやマンションの経営には空室リスク、老朽化・災害リスクなど、様々なリスクが伴います。入居者の募集や修繕手配など、管理の手間もかかりますので、慎重に検討する必要があるでしょう。

【計算式】
評価額:自用地評価額×(1―借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

※小規模宅地等の特例が適用できる場合には、200㎡(居住用、事業用の小規模宅地の特例を受ける場合は別途面積計算)まで50%の評価減

借地権割合とは

借地権割合とは、自用地評価額に占める借地権価額の割合のことです。この借地権割合は路線価図に記載されていて、国税庁ホームページにある「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」から確認できます。

借家権割合とは

借家権割合とは、賃貸借契約によって建物を借りている人に与えられる権利の割合のことです。借家権割合は、国税局長が定める割合として一律で決められていて、現在は100分の30(3割)となっています。

賃貸割合とは

賃貸割合とは、相続のタイミングで賃貸に供されている貸家の割合のことです。

2-3. 所有する不動産を相続前に売却して現金化する

所有する不動産を相続前に売却し、現金化する方もいらっしゃいます。

現金を不動産にするのとは、真逆の行為となるわけですが、現金化をすることで老後資金を捻出する、現金を生前贈与することもできます。また、最大の課題である遺産分割においては現金以上に分けやすい財産はありませんので、スムーズに分割が進めやすい方向にあります。1つの不動産を複数人に分けて相続するというのは、のちのち遺産相続のトラブルになりやすいですからね。

相続税を多く支払ってでも、複数人の子供たちに平等に分配したい、揉め事が起こらないようにしたいと考える不動産所有者が、生前に不動産を売却するというのは珍しいことではないのです。

2-4. 相続した不動産を相続後3年10カ月以内に売却する

一方、相続した不動産を相続後に売却するということもあります。相続人が相続で取得した不動産を相続後に売却して売却益を得た場合、相続税以外にも、所得税や住民税を支払わなければなりません。不動産の売却益(譲渡所得)とは、不動産を売却した金額から被相続人が取得した金額、売却に要した費用の金額を差し引いて計算されます。つまり、被相続人が取得した時の価格から現在の実勢価格がかなり上がっているという場合は、差額となる売却益が増えることになり、高額な税金を課せられてしまうのです。

ただし、相続後に不動産を売却する場合、被相続人が亡くなり相続を開始した日から3年10カ月以内であれば、「相続財産を譲渡した場合の取得費加算の特例」が適用できます。取得費加算の特例とは、不動産の売却益(譲渡所得)を計算する際に、取得費となる被相続人が不動産を取得したときの金額に相続人が支払った売却不動産に対する割合の相続税を加算することができるというものです。
取得費加算の特例を適用することで、所得税や住民税といった売却益に課せられる税金の負担を減らすことができるのです。

2-5. 所有不動産をそのまま生前贈与する

相続対策として、所有する不動産を生前贈与するという方法もあります。

生前贈与とは、不動産所有者である被相続人が生きているうちに、所有財産を贈与するというものです。誰に何をどれくらい贈与するのかを、被相続人本人が決めることができるというメリットがあります。

贈与税はその不動産の相続税評価額をもとに課税されるため、現金を直接贈与するよりも、多くの財産を贈与することが可能となります。

ただし、贈与時には登記費用や不動産取得税がかかりますのでご注意ください。

不動産を生前贈与するメリットについて、詳しくは下記ページをご参照ください。

3. 最後に

相続対策に不動産を活用する方法は様々あります。いずれの方法を選ぶ場合においても、大切なのは早め早めの相続対策です。出来るだけ早いタイミングから相続対策を始めることで、生前贈与も含めた相続対策を検討することができますし、遺産相続のトラブルを回避することにもつながります。

相続対策としては、弊社の不動産小口化商品である「Vシェア」もおすすめです。「Vシェア」とは、都心にある優良な中規模オフィスビルを1フロアごとに区分所有化し、さらに小口化して個人でも資産運用として購入しやすくした商品です。「Vシェア」で運営されるビルは質の高いオフィスビルを厳選し、長期的な収益での安定性が高いという特徴があります。現物不動産と同様の扱いで資産保有が可能なので、「Vシェア」により資産を不動産に置き換えて、評価額を引き下げることが可能です。

また、「Vシェア」は500万円(1口100万円・5口以上)から購入が可能です。遺産相続トラブルになりやすいと言われる不動産ですが、「Vシェア」なら複数人への分配もスムーズに行うことができるため、相続対策や生前贈与に広くご活用いただいております。

「Vシェア」についてより詳しくご覧になられたい方は、下記ページをご参照ください。

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  • 本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、資産運用・投資・税制等について期待した効果が得られるかについては、各記事の分野の専門家にお問い合わせください。弊社では、何ら責任を負うものではありません。

税務の取扱に関する監修

マックス総合税理士法人マックスソウゴウゼイリシホウジン

プロフィール
掲載記事

渋谷本社、自由が丘オフィスを拠点に、東京都心及び、城南地区の地主や資産家に対し、『民事信託も活用した相続・相続対策、不動産の売買や贈与時の節税』といった資産税コンサルティングを手がける。
毎週末、不動産に関する税務相談会も行っており、ただの税務理論だけでなく、不動産の現場にも精通する知識と経験を備えている。
マックス総合税理士法人http://www.max-gtax.com/

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