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REITと他の不動産投資を比較!必要な投資資金やメリット・デメリット【FP監修】

投資 投資信託REIT

投資信託REIT
写真:橋本 秋人

監修者

橋本 秋人

FPオフィス ノーサイド代表
ファイナンシャル・プランナー 不動産コンサルタント

目次

「不動産小口化」完全ガイド

不動産を活用した資産運用に興味のある方のなかには、REITが気になるという方も多いのではないでしょうか。しかし、不動産投資の方法はREIT以外にも複数あるため、不動産投資を始める際は、それぞれを比較しながら自分に合った方法を選ぶことが大切です。
そこでこの記事では、REITと他の不動産投資の特徴やメリット・デメリットを比較しながらご紹介します。不動産投資を始めてみたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

1. REITとは

REIT(不動産投資信託)とは、不動産投資法人が投資家から出資金を集め、その出資金をもとに複数の収益不動産を取得・運用し、そこから得られる利益を投資家に分配する仕組みの金融商品のことをいいます。
なかでも、個人投資家が証券取引所で気軽に売買できる「J-REIT」は、少額の資金からでも始めやすく、投資初心者に人気がある投資対象のひとつとなっています。

1-1. REITの種類

REITの種類は、主に「特化型」「複合型」「総合型」の3つに分けられます。
特化型REITは、オフィスビルならオフィスビルのみ、商業施設なら商業施設のみなど特定の用途に絞って投資を行うのが特徴です。特定の収益不動産に集中投資することから、景気の影響を受けやすく値動きが大きくなります。
複合型REITは、例えばオフィスビルとホテル、オフィスビルと住居など、2種類の用途の異なる収益不動産を組み合わせながら、分散投資を行うのが特徴です。用途の異なる不動産へ投資することで、リスクを分散しています。
総合型REITは、3種類以上の用途の収益不動産に分散投資を行うのが特徴です。さまざまな用途の不動産へ投資することで、さらにバランスを保ち、リスクを分散します。

1-2. REITのメリット

REITの最大のメリットは、現物不動産投資と比べて少額の資金から始めることができるため、個人でも気軽に始めやすいという点にあります。REITは投資信託のため、1口数万円から数十万円といった少額の資金からでも投資をすることが可能で、複数のREITに分散投資を行うこともできます。
また、証券取引所を通して売買できるため、現物の収益不動産にはない、換金性の高さも、メリットのひとつといえるでしょう。

1-3. REITのデメリット

REITにはさまざまなデメリットやリスクも存在します。
REITのデメリットとして、現物不動産投資とは異なり借入の利用ができないため、手元資金を超える金額の投資ができないということがあります。
また、REITは投資信託の一種ですが、信託報酬などの運用コストは一般的に他の投資信託よりも高くなります。

REITのリスクには、市場の需給関係によっても価格の影響を受けるため実物不動産投資と比べて値動きが大きくなるという価格変動リスクがあります。
また、不動産投資法人は投資家からの資金とあわせて金融機関からの借入により不動産を取得しているため、金利上昇リスクもあります。
さらに、現物不動産と同様の自然災害リスクもREITのリスクの1つです。

他にも、万が一不動産投資法人が倒産すれば、REITの価値が下がり損失を被る可能性もあります。

1-4. REITに向いている人

REITのメリットやデメリットを考慮すると、REITへの投資に向いている人は以下のタイプの人だといえるでしょう。

  • 現物不動産投資よりも少額の資金で不動産投資がしたい人
  • 不動産物件の調査や取得、運用に手間をかけたくない人
  • 分散投資がしたい人

2. REITと現物不動産投資を比較

REIT 現物不動産投資
種類 オフィス、住居、商業施設、ホテル、物流施設など マンション・アパート(1棟もの)、マンション区分物件
必要な資金 1万円台から数十万円程度(個別銘柄の場合) 自己資金として、数百万円~数千万円
メリット
  • 少額の資金から始められる
  • 運用の手間がかからない
  • 証券取引所を通して売買できるため換金性が高い
  • 投資物件を自分で選べる
  • 不動産を担保に融資の借入れができる(レバレッジが利用できる)
  • 相続へのお取り組みとして活用できる可能性がある
デメリット
  • 値動きが大きい
  • 投資物件を自身で選ぶことはできない
  • 自己資金の範囲内での投資となる
  • 高額の資金が必要
  • 不動産の管理・運用が必要
  • すぐに換金できるとは限らない

現物不動産投資とは、マンションやアパート1棟や、マンションの区分物件などを購入し、家賃収入を得るという不動産投資の方法です。駐車場や事務所などの非住居系不動産に投資するケースもありますが、マンション経営、アパート経営という言葉もあるように、住居系不動産への投資が大半です。
現物不動産投資の場合、自己資金と融資を合わせて少なくとも数百万円から数千万円単位の資金が必要になると考えておいた方がよいでしょう。

現物不動産投資は、レバレッジを利用して収益を上げたいという方に向いている不動産投資の手法といえるでしょう。

3. REITと不動産クラウドファンディングを比較

REIT 不動産クラウドファンディング
種類 オフィス、住居、商業施設、ホテル、物流施設など オフィス、住居、商業施設、ホテル、物流施設など
必要な資金 1万円台から数十万円程度(個別銘柄の場合) 1万円程度~
メリット
  • 少額の資金から始められる
  • 証券取引所を通して売買できるため換金性が高い
  • 一案件への投資で複数不動産への分散投資ができる
  • 少額の資金から始められる
  • プロが選んだ優良物件から自分で投資物件を選べる
  • 優先劣後方式によりリスク軽減できる商品が多い
  • 投資後は運用会社に任せられる
デメリット
  • 投資物件を自身で選ぶことはできない
  • 値動きが大きい
  • 原則として途中解約や売却(譲渡)ができず、満期まで保有が必要なケースが多い

不動産クラウドファンディングとは、不特定多数の投資家に対して、インターネットを通じて不動産投資への出資を募る方法のことです。
不動産投資型クラウドファンディングでは、投資物件ごとに募集をしており、投資家は募集案件の中から投資する不動産物件を自分で選ぶことができます。
不動産クラウドファンディングも、1万円程度と少額からの投資が可能です。
また、多くの不動産クラウドファンディングでは優先劣後方式を採用しているため、損失が発生した場合でも、投資家のリスクは軽減され、元本割れリスクも抑えられるというメリットもあります。
ただし、不動産クラウドファンディングは原則として途中解約や売却(譲渡)ができず、満期まで保有が必要なケースも多いため、注意が必要です。

不動産クラウドファンディングは比較的運用期間が短い商品が多いため、短期の運用で利益を得たいという方に向いている不動産投資手法といえるでしょう。

4. REITと不動産小口化商品を比較

REIT 不動産小口化商品
種類 オフィス、住居、商業施設、ホテル、物流施設など オフィス、住居、商業施設、ホテル、物流施設など
必要な資金 1万円台から数十万円程度(個別銘柄の場合) 1口100万円程度~
メリット
  • 少額の資金から始められる
  • 証券取引所を通して売買できるため換金性が高い
  • 一案件への投資で複数不動産への分散投資ができる
  • プロが選んだ優良物件から自分で投資物件を選べる
  • 現物不動産を所有できる商品もあるため、相続・贈与へのお取り組みとして活用できる
  • 投資後は運営会社に任せられるので相場の値動きを気にする必要がない
デメリット
  • 投資物件を自身で選ぶことはできない
  • 値動きが大きい
  • まだ商品の選択肢が少ない
  • 商品によっては中途解約できない場合がある(可能なケースでも一定の手続きが必要で、換金に時間がかかる場合がある)

不動産小口化商品とは、一口数万円から100万円程度に小口化して販売された不動産に対して投資を行い、その投資額に応じて賃料収入や売却益などの利益を得るという不動産投資の方法です。運用期間が10年程度など、長期運用で安定収益を得ることが目的の商品が多いという特徴があります。
不動産小口化商品とREITを比較した場合の大きな違いとして、任意組合型(現物出資)の不動産小口化商品であれば、現物不動産の所有者として登記され、現物不動産と同じ扱いで相続・贈与へのお取り組みとしても活用できるという点があります。
また、不動産運用のプロが選んだ優良な不動産物件のなかから、ご自身の目利きで将来性の高い不動産物件を選んで投資することができる点も、不動産小口化商品のメリットといえるでしょう。
ただし、不動産小口化商品はREITと比較すると比較的新しい不動産投資の手法です。そのため、不動産小口化商品はまだそれほど数が多くなく、選択肢が少ないというデメリットがあります。

不動産小口化商品は、日々の値動きを気にすることなく中長期の運用で分散投資をしたいという方に向いている不動産投資の手法といえます。また、相続・贈与を予定されている方にもおすすめです。

≫ ボルテックスが考える資産運用支援とは

≫ ボルテックスが考える相続支援とは

5. 最後に

今回は不動産を活用した資産運用として人気の高いREITについて、他の不動産投資手法と比較しながらご紹介してきました。不動産投資にはREIT以外にもさまざまな方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。不動産投資を始めるときは、自分に向いている不動産投資の方法はどれなのか、しっかりと検討しておくことが大切です。

弊社の不動産小口化商品である「Vシェア」は、個人単位ではなかなか購入しづらい都心の商業地にある中規模オフィスビルを1口100万円単位・5口以上(最低口数は変更となる場合があります)から販売している不動産小口化商品です。空室率の低い都心プライムエリアのオフィスビルを中心に、プロの目で厳選した優良物件のみを小口化しています。
共有持分オーナーとして不動産登記される安心感もあり、もちろん生前贈与などの相続へのお取り組みにもご活用いただいております。
「Vシェア」の場合、物件管理や運用、メンテナンスは、弊社が責任を持って行いますので、オーナー様が不動産の維持管理のために何かをしなければならないということはありません。運用管理の手間がかからないことから、サラリーマンなど時間に余裕のない方の長期分散投資としてもおすすめです。

「Vシェア」について、より詳細をご覧になられたい方は、下記ページをご参照ください。

  • 本記事に記載された情報は、掲載日時点のものです。掲載されている情報は、予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
  • 本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、資産運用・投資・税制等について期待した効果が得られるかについては、各記事の分野の専門家にお問い合わせください。弊社では、何ら責任を負うものではありません。
写真:橋本 秋人

監修者

橋本 秋人はしもと あきと

FPオフィス ノーサイド代表
ファイナンシャル・プランナー 不動産コンサルタント

プロフィール
掲載記事

保有資格:ファイナンシャル・プランナー(CFP®認定者・1級FP技能士)、公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、終活アドバイザー(終活アドバイザー協会) 他

1961年東京都出身。早稲田大学商学部卒業後、住宅メーカーに入社。長年、顧客の相続や資産運用として賃貸住宅建築などによる不動産活用を担当。
また、自らも在職中より投資物件購入や土地購入新築など不動産投資を始め、早期退職を実現した元サラリーマン大家でもある。現在は、FPオフィス ノーサイド代表としてライフプラン・住宅取得・不動産活用・相続などを中心に相談、セミナー、執筆などを行っている。
FPオフィス ノーサイドhttps://fp-noside.jimdo.com/

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