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小口から始める不動産投資を徹底解説 - REIT、不動産小口化商品、不動産クラウドファンディングを比較【FP監修】

不動産投資 小口投資不動産特定共同事業法

小口投資不動産特定共同事業法
写真:橋本 秋人

監修者

橋本 秋人

FPオフィス ノーサイド代表
ファイナンシャル・プランナー 不動産コンサルタント

目次

「不動産小口化」完全ガイド

一般的に、不動産投資に対しては「まとまった資金が必要」「融資を受けてまで投資はちょっと不安…」といったイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。しかし、最近は小口から始められる不動産投資の手法も増え、個人投資家からも人気を集めています。
そこでこの記事では、小口から始める不動産投資として注目されているREIT、不動産小口化商品、不動産クラウドファンディングについて、それぞれの特徴を比較しながら紹介します。

1. 小口から始める不動産投資の種類

小口から始める不動産投資には、実物不動産を購入せずに不動産投資が始められるものもあり、種類としては主に以下の4つがあります。

  • REIT(不動産投資信託)
  • 不動産小口化商品
  • 不動産クラウドファンディング(融資型)
  • 不動産クラウドファンディング(投資型)

これらはすべて小口購入により始められるというメリットがあります。
ただし、不動産を対象とする投資といっても、実物不動産投資とは仕組みや投資方法が異なるため、その違いをしっかりと把握しておくことが大切です。

2. 小口から始める不動産投資と実物不動産投資の違い

はじめに小口から始める不動産投資と実物不動産投資の違いについて解説をします。

2-1. 実物不動産投資のメリット

実物不動産投資は、物件の選び方次第で長期的に安定収入が期待できます。また、不動産はインフレに強く、比較的資産価値が安定しているため、老後の資産形成が期待できるほか、不動産の時価と相続税評価額の差を利用して相続へのお取り組みに活用できる可能性もあります。
また、実物不動産の購入時には不動産投資ローンなどの融資を受けるのが一般的ですが、借入を活用することで少ない自己資金で大きな利益を得られるレバレッジ効果が期待できるという点も実物不動産投資の大きなメリットといえるでしょう。

2-2. 実物不動産投資のデメリット

実物不動産の購入には数千万円から数億円単位という多額の資金が必要になります。仮に借入ができ収益物件を購入できたとしても、経営計画に無理があると返済が困難になり失敗に繋がる可能性があります。あらかじめ、空室リスク・賃料下落リスク・金利上昇リスク・自然災害リスクなどを予測しながら経営計画を立て、投資判断を行うことが重要です。
また、実物不動産に特有のデメリットとして、管理のわずらわしさがあります。一般的には不動産管理会社に委託するケースがほとんどですが、重大な入居者トラブルの発生や、緊急な修理が必要な場合などには、賃貸オーナーとして迅速な決断が必要となる場合もあり、全てを管理会社に任せきりにすることはできません。
さらに、一般的に実物不動産は流動性が低いため、急にまとまった資金が必要になった場合でもすぐには換金できないというデメリットがあります。

2-3. 小口から始める不動産投資のメリット

小口から始める不動産投資の場合、1口1万円程度の少額の資金から始められるので、自己資金の範囲で気軽に不動産投資ができるというメリットがあります。
また、小口化した少額の投資であれば、複数の商品や銘柄に分散投資することも可能です。
さらに、不動産投資で最も重要な投資物件選びをプロに任せることができるため、不動産投資の初心者でも安心して始めることができます。
商品によっては実物不動産投資と同じように物件を保有できるものもありますが、管理・運用は事業者が行うため、実物不動産のようなわずらわしさがありません。

2-4. 小口から始める不動産投資のデメリット

一方で、小口の不動産投資の場合、物件の管理・運用にかかるコストが差し引かれる分、利回りは低下します。
また、小口から始められるといっても、投資対象が不動産であることに変わりはありません。投資対象の不動産についてもしっかりと調査しておく必要があります。
それぞれの投資手法のメリット、デメリットを下記の表にまとめました。

小口から始める不動産投資 実物不動産投資
メリット
  • 少額の資金から始められる
  • 投資する物件選びをプロに任せられる
  • 物件の管理・運用に手間がかからない
  • 長期的な安定収入が期待できる
  • 不動産を担保に融資の借入れができる(レバレッジ効果を利用できる)
デメリット
  • 物件の管理・運用にかかるコストが差し引かれる
  • まとまった資金や借入が必要
  • 物件の管理・運用が必要
  • 流動性が低く、すぐに換金できるとは限らない

3. 小口から始める不動産投資を比較

ここからは、小口から始められる代表的な4つの不動産投資である「REIT(不動産投資信託)」「不動産小口化商品」「不動産クラウドファンディング(融資型)」「不動産クラウドファンディング(投資型)」について、それぞれの特徴やメリット、注意点を紹介します。

3-1. REIT

REIT(不動産投資信託)とは、不動産投資法人が投資家から資金を集め、複数の収益不動産を取得・運用することで、賃料収入や売却益を投資家に分配するという仕組みの金融商品です。

メリット

REIT は1万円台から数十万円といった少額の資金から投資をすることが可能です。1つの銘柄が複数の収益不動産を投資対象としていますが、さらに複数のREITに分散投資を行うこともできます。証券取引所を通して売買できるため、現物の収益不動産にはない換金性の高さも、メリットのひとつといえます。

始め方

REITの始め方は、以下のとおりです。

  1. 証券会社に口座を開設
  2. 証券口座に投資資金を入金する
  3. REITの銘柄を選ぶ

REITは投資信託の一種ですが、信託報酬などの運用コストは一般的にほかの投資信託よりも高くなりますので、コストについても確認しておきましょう。REITの銘柄を選ぶときは、以下の記事を参考にしてください。

注意点

REITの注意点としては、市場の需給関係に影響を受けやすく、実物不動産投資と比べて値動きが大きいという点があげられます。
また、投資対象となるのは実物の収益不動産のため、実物不動産と同様のリスクにより価格の下落や分配金の減少につながる可能性もあります。

3-2. 不動産小口化商品

不動産小口化商品とは、プロの目で選んだ将来価値の見込める不動産物件を運営事業者が購入し、1口数万円から100万円程度に小口化して販売することで、個人投資家でも少額の資金から不動産投資ができるようにした商品です。購入した不動産の賃料収入や売却益が、投資額に応じて出資者に分配されます。

メリット

不動産小口化商品のメリットとしては、個人投資家ではなかなか手が出ない高額の不動産物件に対して小口投資ができる点にあります。また、プロが選んだ物件から投資家が自分で投資物件を選ぶことができます。任意組合型(現物出資)の不動産小口化商品であれば、実物不動産の保有者として登記も行われ、相続や贈与へのお取り組みとして活用することも可能です。
さらに、わずらわしい物件の管理・運用は、運営事業者が行うため、実物不動産のオーナーでありながら手間もかからず、日々の値動きを気にする必要もありません。

始め方

不動産小口化商品の始め方は、以下のとおりです。

  1. 不動産小口化商品の運営事業者を探す
  2. 不動産小口化商品に関する資料請求をする
  3. 投資する不動産物件を選び、出資を申し込む
  4. 契約が成立したら、出資金を支払う
  5. 登記手続き、出資証書の受領

まずは、不動産小口化商品を販売する運営事業者を探しましょう。気になる運営事業者が見つかったら、まずは資料請求から始めるのが一般的です。

弊社の不動産小口化商品「Vシェア」について詳しく知りたいという方は、以下のページをご覧ください。

注意点

不動産小口化商品は、プロの目で選んだ将来価値の高い不動産物件を小口購入することができますが、市場に出ている商品がそれほど多くないことから選択肢が限られ、競争率も高い傾向にあります。また、商品によっては途中解約できないケースもあるため、注意しておきましょう。
また、REITなどと同様、収益不動産を投資対象とするため、実物不動産と同様のリスクがあります。

3-3. 不動産クラウドファンディング(融資型)とは

不動産融資型クラウドファンディングは、不動産貸付型クラウドファンディングとも呼ばれ、ファンドの運営会社がインターネット上で、資金が必要な事業者と投資したい人をマッチングする仕組みのことです。資金は運営会社を通じて事業者に貸し付けられ、事業者はその資金を元に不動産投資を行います。投資家は、運営会社が事業者から返済を受けた中から利子を分配金として受け取ります。

メリット

不動産融資型クラウドファンディングは、1口1万円程度の少額資金から始めることができます。
また、不動産融資型クラウドファンディングでは、一般的にあらかじめ分配金が決まっているため、利回りが確定しており、投資の計画が立てやすいというメリットがあります。

始め方

不動産融資型クラウドファンディングの始め方は、以下のとおりです。

  1. 融資型クラウドファンディングのプラットフォームを選ぶ
  2. プラットフォームに口座を開設する
  3. 専用口座に資金を入金する
  4. 融資する案件を選ぶ

注意点

不動産融資型クラウドファンディングは、利回りが確定しているといっても保証されてはいません。貸付先の事業者の経営が悪化すると返済遅延やデフォルトなどの可能性があります。高い利回りなど限られた情報のみで投資判断を行うのではなく、案件に関するさまざまな情報を確認し、慎重に見極めたうえで判断をすることが重要です。

3-4. 不動産クラウドファンディング(投資型)

不動産投資型クラウドファンディングとは、事業者がインターネットを通じて複数の投資家から資金を集めて不動産を購入し、その賃料収益や売却益を分配するという仕組みのものです。
比較的運用期間が短い案件が多いため、短期の運用で利益を得たいという方に向いている不動産投資手法といえます。

メリット

不動産投資型クラウドファンディングも1口1万円程度からの小口投資が可能です。
プロが選んだ物件のなかから自分で投資物件を選ぶことができることも魅力です。手続きもインターネット上で完結することができるため、気軽に投資ができます。
多くの不動産投資型クラウドファンディングでは優先劣後方式を採用しており、不動産の運用によって損失が発生した場合でも、一定の損失の範囲であれば投資家は損失を免れる点もメリットといえるでしょう。

始め方

不動産投資型クラウドファンディングの始め方は、以下のとおりです。

  1. 投資型クラウドファンディングの事業者を選ぶ
  2. 事業者のサイトに口座を開設する
  3. 専用口座に資金を入金する
  4. 投資する案件を選ぶ
  • 事業者により異なります

注意点

不動産投資型クラウドファンディングも投資対象は不動産のため、優先劣後方式によりリスクの軽減が図られているとはいえ、賃貸経営のリスクはあります。
また、原則として途中解約や売却(譲渡)ができないため、満期まで換金化することができません。始める際には、運用期間を含め案件の内容をしっかりと確認しておくことが必要です。

種類 メリット 始め方 注意点 1口あたりの相場
REIT
  • 複数のREITに分散投資ができる
  • 証券取引所を通じて売買できる
  • 換金性が高い
  • 証券会社に口座開設する
  • 実物不動産と比べて値動きが大きい
  • 投資先を選べないため、リスクコントロールがしにくい
1口数万円から数十万円
不動産小口化商品
  • プロが選んだ物件のなかから物件を選定できる
  • 相続や贈与へのお取り組みとして活用できるものもある
  • 日々の値動きを気にする必要がない
  • 不動産小口化商品の運営事業者を探す
  • 選択肢が限られ、競争率も高い傾向にある
  • 商品によっては途中解約できないケースもある
1口数万円から100万円程度
不動産クラウドファンディング(融資型)
  • リスクを抑えて資産運用ができる
  • 利回りが決まっている
  • 融資型クラウドファンディングのプラットフォームに会員登録する
  • 元本や利息の保証はない
  • 貸付先事業者の業績により、返済遅延やデフォルトのリスクがある
1口1万円程度から
不動産クラウドファンディング(投資型)
  • プロが選んだ物件のなかから物件を選定できる
  • 優先劣後方式によりリスクが軽減されているものが多い
  • 投資型クラウドファンディングの事業者のサイトに口座を開設する
  • 途中解約や売却(譲渡)ができず満期まで保有が必要なケースが多い
1口1万円程度から

4. 最後に

今回は、小口から始める不動産投資として人気の「REIT(不動産投資信託)」「不動産小口化商品」「不動産クラウドファンディング(融資型)」「不動産クラウドファンディング(投資型)」について、それぞれの特徴やメリット、注意点を比較しながら紹介してきました。

弊社の不動産小口化商品「Vシェア」は、都心のプライムエリアにあるオフィスビルを小口化し、1口100万円単位で5口(500万円)という小口から不動産投資ができるように設計された商品です。小口で始めることができ、かつ長期運用で資産価値や収益の安定を維持することが期待できます。また、1口単位でオーダーメイドして分けることができるため、生前相続(生前贈与)や相続へのお取り組みとしてもご活用いただけます。
「Vシェア」についてさらに詳細を知りたいという方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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写真:橋本 秋人

監修者

橋本 秋人はしもと あきと

FPオフィス ノーサイド代表
ファイナンシャル・プランナー 不動産コンサルタント

プロフィール
掲載記事

保有資格:ファイナンシャル・プランナー(CFP®認定者・1級FP技能士)、公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、終活アドバイザー(終活アドバイザー協会) 他

1961年東京都出身。早稲田大学商学部卒業後、住宅メーカーに入社。長年、顧客の相続や資産運用として賃貸住宅建築などによる不動産活用を担当。
また、自らも在職中より投資物件購入や土地購入新築など不動産投資を始め、早期退職を実現した元サラリーマン大家でもある。現在は、FPオフィス ノーサイド代表としてライフプラン・住宅取得・不動産活用・相続などを中心に相談、セミナー、執筆などを行っている。
FPオフィス ノーサイドhttps://fp-noside.jimdo.com/

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