リスクを抑えながら1,000万円を10年運用する方法はどれ?【FP監修】

資産運用

目次

もしも1,000万円手元にあったら、あなたはどう使いますか?世界経済や金融市場の不安定さを考えると、1,000万円の手元資金はできるだけ減らさずに資産運用したいと考える方も多いでしょう。ここでは、「1,000万円を減らさずに運用して増やしたい」という人のために、リスクを抑えながら1,000万円を仮に10年運用する場合の運用方法についてご紹介します。

1. 1,000万円の運用は10年後の目標・ライフプランが大事

手元資金1,000万円を運用するとなった場合、まずは10年間でどれくらい増やしたいのか、10年後の目標金額を設定しましょう。
10年後の目標設定において大事なのは、ライフプランを立てること。これからの10年間でどのようなライフイベントがあるのか、資産状況・負債状況、そして老後資金はいくら必要か?など、ライフプランをしっかりと立てることで、今後の人生でどれくらいお金が必要なのかがわかり、資産運用における10年後の目標が設定しやすくなるのです。

1-1. ライフプランの立て方

ライフプランとは、自分の生涯における生活設計のことをいいます。今後の人生でどんな暮らしがしたいか、大切にしたいものは何か、実現したいことは何かなど、将来どんな自分でいたいかを想像しながら計画を立て、それを実現していきます。
ライフプランを立てるとき、考えるべき大事なポイントは「健康」「生きがい」「お金」だといわれています。10年、20年と長い年月をかけてライフプランを実現していくのですから、まずは何より自分が「健康」でいなければいけませんよね。そして人生には「生きがい」が必要です。仕事や家族、趣味や社会活動など、ライフプランのなかに自分の生きがいを組み入れることで、より楽しく豊かな人生のプランニングができるでしょう。
そして、大事なのが「お金」のプランニング。健康で生きがいのある幸せな人生を送るために、お金は欠かせないものです。ライフプランの実現に必要なお金に関するプランニングは、できるだけ早いうちから準備を始めることが大切です。

1-2. ライフプランニングの事例

「お金」に関するライフプランは、年代とともに発生する様々なライフイベントを考慮して計画しましょう。以下の表は年代別に考慮すべきライフイベントと、お金に関するライフプランニングの事例です。

年代 主なライフイベント お金に関するライフプラン
20代
  • 就職
  • 結婚
  • 就職(一人暮らし)や結婚による引っ越し資金
  • 結婚資金(結婚式や新婚旅行)
30代
  • 出産
  • 子供の入学
  • 住宅購入
  • 出産資金
  • 子供の入園や入学にかかる教育資金
  • マイホーム購入資金(頭金や引っ越し代)
40代
  • 子供の教育
  • 子供の進学
  • 子供の習い事や塾、予備校、高校・大学への進学にかかる教育資金
  • 住宅ローンの返済
  • 老後資金の準備
50代
  • 子供の独立
  • 住宅リフォーム
  • 住宅ローンの返済
  • 住宅リフォーム資金
  • 医療費の備え
  • 老後資金の準備
60代
  • 子供の結婚
  • 退職(退職金)
  • 親の介護
  • 子供の結婚資金(贈与)
  • 子供のマイホーム購入資金(贈与)
  • 医療費の備え
  • 親の介護や相続
  • 退職金の資産運用

20代から30代にかけては、結婚や出産、マイホーム購入などの大きなライフイベントがあり、仕事と子育てに追われ、10年後のライフプランまで考えていられないという方も多いでしょう。しかし、子育てがひと段落する40代は、いわゆる「2,000万円必要」と言われる老後資金の準備や退職金の資産運用について考え始めるのに適したライフステージです。
40代以降でライププランを立てるときは、老後に必要な生活費や退職金なども考慮し、10年後、20年後のライフプランに合わせていくら必要なのかという目標を立て、今ある手元資金をできるだけ減らさず、安全に行える資産運用の方法を検討されるとよいでしょう。

2. 1,000万円の10年運用シミュレーション

10年後の目標が設定できたら、仮に今手元に1,000万円があるという場合に、どれくらいの利回り、どれくらいのリスク許容度で運用すれば目標達成できるのか、下記のように運用シミュレーションができるサイトなどを利用して、具体的にシミュレーションしてみましょう。

  • リンク先のページは変更となる可能性がございます。予めご了承ください。

2-1. 1,000万円を10年運用する場合のシミュレーション(想定利回り別、複利計算)

運用資金(元本) 1,000万円
運用期間 10年
想定利回り(年率) 2% 3% 4% 5% 6%
運用結果 1,219万円 1,343.9万円 1,480.2万円 1,628.9万円 1790.8万円

2-2. 1,000万円運用で目標を1500万円に設定した場合にかかる年数(想定利回り別、複利計算)

運用資金(元本) 1,000万円
目標金額 1,500万円
想定利回り(年率) 2% 3% 4% 5% 6%
達成までの年数 20年6ヶ月 13年9ヶ月 10年4ヶ月 8年4ヶ月 7年

こちらのシミュレーションは設定した条件を計算式にあてはめて計算したものです。資産運用において考慮しなければならない投資リスクが反映されていないため、実際の投資結果とは異なります。1,000万円の手元資金を減らしたくない、できるだけ安全に運用したいという場合は、リスク分散することも重要になってきます。
リスク分散の必要性について、詳しくは下記ページをご参照ください。

3.リスクを抑えながら1,000万円を10年運用する方法とは

実際に1,000万円をリスクを抑えながら10年間資産運用するとなったら、選ぶべき運用方法はどれなのでしょうか?ここからは、元本保証など低リスクな運用方法からミドルリスクな運用方法まで、それぞれの商品の特徴や想定利回り、始め方についてご紹介します。

3-1. 定期預金

銀行の定期預金は、元本保証があるという点で最もリスクの低い金融商品です。
想定利回りはメガバンクでは0.01%程度、ネットバンクで0.02%~0.2%程度となっています。銀行に口座を開設し、預け入れをするだけで簡単に始めることができます。

3-2. 個人向け国債/地方債

国債とは、国が発行する債券のことで、地方債とは地方自治体が発行する債券のことです。利子、元本とも国や地方自治体が責任を持って保証するため、低リスクで安心感のある金融商品だといえます。
個人向け国債には変動金利型10年、固定金利型5年、固定金利型3年の3種類あり、固定金利型、変動金利型とも最低で0.05%の金利が保証されています。個人向け国債は、銀行や証券会社で購入できます。

3-3. 社債

社債は、企業が資金調達を目的として投資家に発行する債券のことです。企業から不定期に募集されます。最近では、2018年に販売されたソフトバンク社債が有名ですね。企業が倒産しない限り元本・利子ともに戻ってくるため、信用度の高い企業の発行する社債であれば、比較的リスクは低いといえるでしょう。
利率は商品によって0.02%~5%程度と幅広く、証券会社で購入できます。

3-4. 保険

個人年金や養老保険、学資保険といった貯蓄型保険でも資産運用は可能です。貯蓄型保険とは、満期までの積み立てによって支払った保険料以上の保険金が戻ってくるというものです。
貯蓄型保険の利回りは商品によって異なります。支払った保険料を100%とすると、100%を超えた分が利回りです。保険会社で加入申し込みできます。

3-5. 不動産小口化商品

不動産小口化商品とは、個人単位ではなかなか購入しづらい不動産物件を一口100万円などの単位で小口化し、販売する金融商品です。実際の不動産を少額な資金で保有し、運用することができます。
また、相続財産の評価において、任意組合型(現物出資)の不動産小口化商品は現物不動産と同等の扱いとなるため、相続税評価額が不動産相場の約7割程度に引き下げられます。低リスク・ミドルリターンな資産運用という側面に加え、相続税や贈与税の節税メリットが得られる点も不動産小口化商品の特徴です。
不動産小口化商品の利回りは、2%~7%程度と物件によって異なります。価格変動リスクがありますので、利回りだけに囚われず、物件の立地や築年数、周辺の賃料相場など、様々な視点から購入する不動産の見極めが重要です。

弊社の不動産小口化商品「Vシェア」は、都心の中規模オフィスビルを中心に取り扱っております。不動産投資におけるリスクをできる限リ排除したローリスクミドルリターンな商品となっており、個人単位ではなかなか購入しづらい都心の中規模オフィスビルなど、賃貸収入や将来的な値上がりが見込まれる優良な不動産物件を1口100万円単位で5口(500万円)から小口化商品としてご購入いただくことが可能です。

3-6. 投資信託

投資信託とは、資金だけを用意して資産運用自体は運用の専門家(ファンドマネージャー)に任せるという資産運用の方法です。主に国内外の株式や債券で運用しますが、投資信託によって投資対象や運用方針が異なります。国内の公社債で運用するものはリスクが大きくありません。
ただし、投資信託の場合、利益を得るだけなく費用や手数料なども発生いたします。投資信託の購入手数料、運用時にかかる信託報酬、監査報酬、売買委託手数料など、直接負担する費用と信託財産から差し引かれる手数料に分けられますが、0.1~3%程度で設定されている場合が多いです。運用期間中にどのようなコストが発生するかを事前に確認しておきましょう。投資信託は証券会社で購入できます。

3-7. REIT

REITとは上場不動産投資信託のことです。不動産投資法人が投資家から集めた資金で収益不動産を購入し、賃料や売買益を分配するという商品です。日本ではJ-REITと呼ばれています。
J-REITの利回りは3~8%程度が一般的ですが、価格変動があります。証券会社で購入できます。また、J-REITの売買を行う際は、証券会社ごとに定められた売買手数料の支払いが必要になります。

運用方法別 - 比較まとめ

運用方法 特徴 想定利回り 始め方
定期預金
  • 元本保証
0.01%~0.2% 銀行口座に預入
個人向け国債/地方債
  • 元本・利子ともに国や地方自治体が保証
  • 個人向け国債は変動金利型10年、固定金利型5年、固定金利型3年の3種類
最低0.05% 銀行や証券会社で購入
社債
  • 企業が不定期に募集
  • 信用度の高い企業の発行する社債であれば低リスク
0.02%~5%

※ 商品によって幅あり

証券会社で購入
保険
  • 個人年金、養老保険、学資保険などの貯蓄型保険
商品による 保険会社で加入申し込み
不動産小口化商品
  • 実際の不動産を一口単位で保有する
  • 相続対策、贈与対策としても活用できるものもある
2%~7%

※ 物件によって異なる
※ 利回りだけに囚われない見極めが必要

販売事業者から購入
投資信託
  • 国内外の株式や債券で運用する
  • 運用は専門家に任せる
投資対象や運用方針により異なる 証券会社で購入
REIT
  • 証券取引所を通じて売買する不動産投資信託
  • 実際の不動産は保有しない
3~8% 証券会社で購入

4. 最後に

リスクを抑えながら1,000万円の資金を10年で増やす方法についてご紹介しました。仮に1,000万円の手元資金があるとした場合、どんな運用方法でどう増やすかは、ライフプランをしっかりと立てることで、今後の人生でどれくらいお金が必要なのかがわかり、資産運用における10年後の目標が設定しやすくなります。手元資金はできるだけ減らさずに運用をしたいという方は、今回ご紹介した運用方法を参考になさってください。

  • 本記事に記載された情報は、掲載日時点のものです。掲載されている情報は、予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
  • 本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、資産運用・投資・税制等について期待した効果が得られるかについては、各記事の分野の専門家にお問い合わせください。弊社では、何ら責任を負うものではありません。
写真:村井 英一

監修者

村井 英一むらい えいいち

プロフィール
掲載記事

ファイナンシャル・プランナー(CFP、1級FP技能士、証券アナリスト、宅地建物取引士)
1965年生まれ。大手証券会社で法人営業、個人営業、投資相談業務を担当する。2004年にファイナンシャル・プランナーとして独立後は、相談者の立場にたった顧客本位のコンサルタントを行う。特に、資産運用、住宅ローン、年金問題、ライフプランニングなどを得意分野とする。
家計の診断・相談室https://kakeinoshindan.com/

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